身も蓋もない話になってしまいますが、会話の上手い下手って、残念ながらもともと持っている能力の問題も大きいです。
苦手な人は何をやっても苦手なまま。でも、会話の上手い下手が、接客においての最重要ポイントというわけではないので気を落とすことはありません。
とはいえ、気まずい空気になるのは困りますよね。会話が苦手という人は、会話のきっかけとなる質問内容をあらかじめ決めておくのはどうでしょうか。
例えば……。
①見た目に関する質問
「体ガッチリしていますけれど、何かスポーツされてるんですか?」
「まぁ!イケメン!きっと、どこへ行ってもモテモテですよね?」
②お仕事に関する質問
(名刺を見ながら)「この〇〇って、どんなお仕事なのですか?」
「会社がお近くなのですね。この地域は詳しいですか?」
③趣味嗜好に関する質問
「どんな女性がタイプなのですか?」
(一般的ではないボトルをキープされている方に)「このお酒がお好きなのですか?」
「休日はどんな風に過ごされているのですか?」
(→さらに「えーすごい!私も連れて行っていただけませんか?」と続けて、休日の約束を取り付ける……)
④過去に関する質問
「忘れられない女性とかいらっしゃいます?」
(私もそんな存在になりたい!)
「学生時代の武勇伝とか教えてください!」
(↑ 自慢話を引き出したい)
以上はあくまでも、一例です。自分なりに考えることが大切です。
そして、その人の「変なところ」を見つけるのが会話のツボを探すコツです。「変なところ」「普通と違うところ」こそ、その人のこだわりの箇所である可能性が高いからです。例えばファッションだったり、趣味だったり、生活習慣だったり、色々です。
「へ~!変な人!」というポイントを見つけたら「へ~!すごい!ソレ素敵!」と、そこを掘り下げていくのです。ちなみに、その方の趣味などに関するものを一緒に体験できた時には、長く気に入っていただける可能性が高くなります。
会話の苦手意識を克服したいなら、一日の営業終了後に、または、次の日のお礼の連絡の前にでも、その方とはどんな風に会話を展開し、それが成功だったか、失敗だったか、また、それがなぜなのか、何が原因なのかについて思い返す必要があります。ただただ、数をこなすだけでは、同じ失敗を繰り返してしまうからです。
そして、会話がうまくいく大前提には、そのお客様のファンであることです。憧れの方とお話をしているという気持ちを持てば、お客様に伝わり、お客様も積極的に会話を
進めてくれるでしょう。
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